栄治の家には、通販好きの母親のため、毎日同じ無愛想な宅配業者が訪れる。栄治は、その男と母親の間に、次第に親密な空気が流れていることに気づき、かすかな違和感を覚えていた。ある日の放課後、いつもより早く帰宅した栄治は、リビングのソファで体を重ねる二人の衝撃的な姿を目撃してしまう。日常的な配達を装い何食わぬ顔で去っていく男と、完璧な母親の仮面を被る母。栄治は、家族の聖域が汚された喪失感と、その背徳的な光景に覚えてしまった言いようのない興奮の狭間で、静かに立ち尽くす。
総字数 約3000字
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(試し読み1)
いつも荷物を届けに来るのは、日に焼けた無愛想な男だった。しかし、そんなやり取りが毎日繰り返されるうちに、少しずつ変化が生まれた。最近では、そ ・・・・・・・ 続きを読む
