物語は全編、息子の独白で進みます。
(冒頭)
動かないで、母さん。そう、そのままで。窓から差し込む午後の光が、あなたの輪郭を黄金に縁取っている。完璧だ。あなたの首筋から肩にかけてのライン、それは神が創りたもうた最も美しい曲線だよ。
もう、何時間こうしてあなたを描いているだろう。でも、少しも飽きない。瞬きをするたびに、あなたは新しい美しさを見せてくれる。画家の誰もが追い求める、永遠のミューズ。それが、僕の目の前にいるんだ。
総字数 約1200字
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