(前略)
ダウンジャケットのポケットに手を突っ込んだままニヤニヤと薄笑いを浮かべた龍次は、
優花の肩越しに、店のガラス越しに、こっちを見ているアルバイトの店員、おそらく
○校生ぐらいだろう少年の姿を視界に入れながら、「買ってきたか」と聞いた。
「はい…」
いつもより上擦った声で答え、優花は手に持っていたレジ袋を開くと、龍次の前に
差し出した。
「ちゃんと、言った通り店員に聞いて買って来たんだろうな」
「…はい」
レジ袋の中には、コンドームが3箱。店の外から龍次が監視している以上、逆らう訳には
いかない。優花は恥ずかしさを懸命に我慢しながら命令された通り、若い男の店員に
『…コンドームはどこですか』『…い、一番薄いのは、どれですか』と尋ねていた。
(後略)
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